手の動きの中で一番美観を左右するのが指先の形です。腕を動かすときに指先まで
きれいに使われていませんと、足腰がいくら正しいポジションがとれていても見た目は
台無しです。バレエは本来舞台で観客に見せるための踊りですから、客席からどう
見えるかという視点からレッスンも作られています。身体の角度やラインの取出し方で
いかに美しく見せるかがポイントとなっています。バレエダンサーは舞台の上では指先、
つま先まで一部の隙もない美しい踊りを見せなければなりません。つま先は訓練による
要素がかなり強いのですが、指先になりますと、多分にセンスの問題があると思われます。
手は器用に、自由に動かせるだけにきれいな形をキープすることがかえって難しかったり
しますが、つま先を訓練するような労力は必要ありません。意識することでかなり短期間で
改善をすることは可能だと思います。鏡で自分の手の形をみながら、どういう指先の形が
きれいなのか研究してみるとよいでしょう。